全国の地方議会にも、かつては速記者がたくさんいました。ところが、厳しい人員削減や後継者確保の問題等、いろいろな理由があって、内部で速記者を抱えるところは激減し、ほとんどが外部委託となっています。
都道府県レベルでは、同じ外部への委託であっても速記者臨席のところが結構ありますが、市町村レベルになると録音だけで記録を作成するケースのほうが多数でしょう。
外部委託とともに、議会事務局に会議録調製のベテランがいなくなりつつありますから、本当に正確な会議録がちゃんと調製されているかどうか、心配な面もあります。情報公開の時代で、会議録を読む人の人数が増加しつつある現状を考えると、いつかどこかで恐ろしい事件が起こらないかと心配にもなります。
そういう現状なので、かつては一定数あった地方公務員としての速記者募集も、現在は皆無といっていい状態でしょう。