民間での速記の仕事は、実にさまざまです。地方議会の本会議や委員会、講演会、シンポジウム、株主総会、座談会、インタビューなど、人が話す場面があれば、それが仕事になる可能性があります。
裁判の傍聴では録音が許されませんから、傍聴席で速記するというようなシビアな仕事もありますし、逆に、隠し撮りされた録音から記録を起こすといった、やや特殊なものもあります。
会社によって、議会など公の関係の仕事と全く民間の仕事との比率は違いますし、速記を使う比率も会社によって異なるでしょう。首都圏であれば、速記検定1級を持っていれば速記会社への就職はほぼ100%大丈夫という話を聞いたこともありますが、反面、地方ではほとんど求人がないこともあるようです。
独立事業主として個人でやっていく道ももちろんありますが、人脈や経営、営業などに加え、肝心の技術を指導してくれる人が見つかるかどうかもポイントになります。
条件も本当に千差万別で、仕事の内容も毎回違う、そんな民間ではありますが、それだけに、速記の技術が必要とされる現場もまだまだあると思います。